pref3     

   
  『科学書乱読術』 「あとがき」より   
   

私たちはだれでも、その人それぞれに独自の貴重な情報や知識を持っている。そうした情報や知識をたがいに共有できれば、どんなに楽しいことか、どんなに素晴らしいことか。
 情報や知識を共有するとは、多くの人の持つ情報や知識を相互に引用しあい参照しあうことだ。この引用と参照という行為を読書というもののなかで確かめてみたい。これが私がこの本でなした目論見である。つまり、この本は読書における参照と引用について、そのケース・スタディを試みたものである。付けたしをすれば、情報の共有ということ、現代では、専門家の説明責任、企業や政府の情報公開といった文脈においても、大切なこととされている。
 私は、この本を若い人に読んでほしいとねがっている。だが、だからといって、私はこの本を若い諸君の趣向に合わせて仕立てようとは、これっぽっちも考えなかった。この本の口調は、私が同世代の友人と話をするときと同じように、ムキになったり、ふざけたりしている。 ・・・(以下、略)

   
    名和小太郎                                           著作リスト へ            トップペ−ジへ